スーパーカブ110(JA44)で、倉敷市からフェリーを使い四国に渡り、高知県の南部/東部〜徳島県の南部/東部の道の駅のスタンプ集めをする、というツーリングをしたので記録を残します。
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今回の主な旅の目的は、次の3つです。
- 高知県と徳島県の道の駅のスタンプ集め
- 「祖谷のかずら橋」を渡る
- 高知市の「ひろめ市場」で鰹のタタキを食べる
今回も道の駅スタンプ集めに集中するため、ツーリング中に気になったところは、次回以降の楽しみに取っておきます。
ただし、高松から高知に向かう国道32号は何度も通って土地勘があるので、以前から気になっていた「祖谷のかずら橋」を渡りに行きます。
また、今回のツーリングの実際の移動距離は、バイクが600km、フェリーが45kmでした。
1日目 倉敷(岡山県)〜高知市:(バイク230km、フェリー24km)
2日目 高知市〜阿南市(徳島県):(バイク230km)
3日目 阿南市(徳島県)〜倉敷:(バイク150km、フェリー21km)
【1日目 倉敷(岡山県)〜高知】
宇野港〜フェリー〜高松港
2012年をもって、宇高国道フェリーで宇野港〜高松港の直行フェリーは廃止となっています。
しかし、「四国汽船」という会社のフェリーで、瀬戸内海上の「直島」という離島を経由すると、本州から四国まで行くことができます。
原付二種だと、以下の料金になります。(片道料金)
乗車券 | 原付二種料金 | 合計 | |
---|---|---|---|
宇野〜直島 | 300円 | 640円 | 940円 |
直島〜高松 | 520円 | 640円 | 1,160円 |
合計 | 820円 | 1,280円 | 2,100円 |
また、注意点としては、以下の3つがあります。(2022年11月22日の時点の情報)
- バイク・自動車が乗車できるフェリーと、できないフェリーがある
- 宇野〜直島は20時台まで運行しているが、高松〜直島は最終が18時台
- 宇野〜直島は本数が多いが、高松〜直島は本数が少ない
直島港
フェリーを乗り継ぐのに30分ほどあったので、港の近くを散歩してみました。
直島は三菱マテリアルの工場があるため、社員は本土から徒歩でフェリーに乗ってきて、直島港の二輪車置き場に置いてある自転車・原付で職場までダーッと向かいます。
なので、早朝のフェリーの中は作業服を着たおじさんだらけでした。
直島は「瀬戸内国際芸術祭」の中心会場の一つなので、開催中は多くの人でごった返します。
直島港の周りにも、いくつかのオブジェ(芸術作品)が屋外に展示されています。
祖谷のかずら橋
「祖谷のかずら橋」は、山奥の秘境に架かる橋として有名です。
確かに山奥ですが、現地までの道路が整備されているので、そこまで秘境感はありません。
駐車場にカブを停めて、かずら橋を渡ってみました。
かずら橋のそばの祖谷渓大橋からは、かずら橋の全体図がよく見えます。
かずら橋だけでなく、奇岩がいくつもある渓流も味があって良いです。
いよいよかずら橋へ、と思ったところ、出口側に来てしましました。
かずら橋は一方通行です。
「かずら橋入り口」と言う看板が見えたので、そちらに進みます。
階段がいくつもあるので、気をつけて降ります。
やっと入り口に到着しました。
入場料550円を払って、さっそくかずら橋を渡ります。
かずら橋を近くで見ると、すごく大きいでです。
橋の下は隙間が空いているので、高所恐怖症の人でなくても、足がブルブル震えます。
自分は5分ぐらいで渡り切って早いほうでしたが、10分ぐらいで渡っている人も多かったです。
祖谷のかずら橋は、話のネタとしては、体験してみるのも悪くないかな、と思いました。
道の駅 南国風良里
大歩危小歩危の渓谷沿いに国道32号線をどんどん南下していくと、高知県南国市に「道の駅 南国風良里」があります。
高知県では海洋堂のガチャガチャや大きなフィギュアが目につくことが多いのですが、創業者が高知県出身、というつながりみたいです。
もちろん、龍馬もあちこちで目にします。
ちなみに、現代の高知県では「〜ぜよ」は使わず、「〜けん」が多用されています。
道の駅 美良布
ここの道の駅は、こじんまりしています。
しかし、隣にある「やなせたかし記念館」には「アンパンマンミュージアム」や公園があり、そっちが目立っていました。
道の駅 やす
夕方15時を過ぎて、疲れも溜まってきていたので、ここでは道の駅スタンプを押すだけで、建物の中はあまり見ませんでした。
ひろめ市場は満員なので、「明神丸」でカツオのたたきを食べる
ホテルで観光クーポンを3,000円分もらったので、これを軍資金にして本場のカツオのたたきを食べに、ひろめ市場に向かいました。
ひろめ市場には18時ごろ到着しましたが、すでに満員で出来上がった人だらけで、ソロで飲むのは不可能に近い状態でした。
ここは、複数人で行くところです。
ひろめ市場をあきらめて、来るときに軽くチェックしておいた「明神丸」という店に入ってみました。
なぜこの店をチェックしていたかというと、複数のグループの人たちが、店頭のメニューを見てから店内に入っていくのを見ていたからです。(地元民か観光客かは不明)
また、ガラス越しにソロの人も何人かいるのが見えたのもポイントです。
店内に入ってメニューを見ると、どれも美味そうです。
とりあえず、メニューの一番目立つ位置の「これやき定食」とビールを頼みました。
オーダーしてから15分ほどで「これやき定食」が到着しました。
手前が塩、奥がタレです。
どちらもニンニクが薬味として付いていて、ピリッとしました。
味はもちろん極ウマですが、タタキが分厚い!
指2-3本分ぐらいの厚みがあります。
めちゃくちゃ美味かったです。
高知はなかなか遠いですが、何年おきかごとに通いたいです。
夜のJR高知駅・はりまや橋・帯屋町商店街を散歩
カツオのたたきを食べる前後に、高知市中心部をぶらぶらと散歩してみました。
JR高知駅は高架式のまだ新しい駅でした。
駅前はショッピングビルやカフェとかあるかと思ったんですが、特にそういったものはなく、ホームセンターのコーナンがありました。
さらに、駅前には坂本龍馬・中岡慎太郎・武市半平太の3名の巨大な像がライトアップされていました。
駅の周辺には、アンパンマンのキャラクターの像がいくつも飾られていました。
はりまや橋は高知駅からは1キロぐらい離れていますが、実質ここが繁華街の中心地でした。
はりまや橋は、がっかり観光地として有名ですが、あらかじめ知っていたので、まあこんなもんかなと思いました。
はりまや橋は普通に渡ることもできます。
料金はかかりません。
はりまや橋の近くから、東西に長く伸びる商店街が帯屋町商店街です。
大丸百貨店の他にドトールコーヒーもありました。
時刻が19時を回っていたので店も閉まり、人通りも少なくなっていましたが、夕方や週末はなかなか活気のありそうな商店街に見えました。
【2日目 高知〜阿南(徳島県)】
彌太郎こころざし社中(安芸観光情報センター)
「道の駅 大山」がリニューアル工事中のため、替わりにスタンプを押す場所に指定されています。
「彌太郎」とは、もちろん三菱グループ創設者の「岩崎彌太郎」です。
イラストは、かつてドラマで役を演じた香川照之に寄せているように見えます。
安芸市というと阪神タイガースの安芸キャンプで有名なので、阪神グッズがたくさん売られていました。
土佐湾には、津波避難タワーがたくさん!
土佐湾をバイクで走っていると、大きな鉄骨の立体駐車場のような建物がよく目につきます。
調べてみると、「津波避難タワー」という建物で、東日本大震災以降で11倍に増えたそうです。
詳しくは、以下のWikipediaに書かれています。
道の駅 田野駅屋
この道の駅は、道の駅+鉄道の駅+コンビニが合体した、珍しいタイプでした。
鉄道の駅は、「土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線」の「田野駅」です。
最初に悪い点を書くと、トイレの臭いが外のベンチまで漏れていて、これはなんとかしてもらいたいです。
良い点は、現地の手作り弁当が豊富で、雰囲気がまったりできてとてもよかったです。
個人的には、こういう素朴なおにぎりや弁当は大好きで、こういう弁当がある道の駅はポイント高いです。
朝ごはんを食べてまだ2時間ぐらいしか経ってないのですが、せっかくなので軽く何か食べます。
そこで、現地の名産らしい「すり身」を使った「すり身ドック」と、これも現地名産の「ごっくん馬路村」のサイダーを買って、外でゆっくり食べました。
「ごっくん馬路村」は、柑橘系の甘酸っぱさとハチミツの甘さが気に入ったので、後日四国に再訪した時にまとめ買いをしました。
Amazonでも購入可能です。
室戸岬へ向けて土佐湾を走る
高知市から室戸岬へは、ひたすら国道55号を東南に進みます。
室戸岬へ近づくほど海がよく見えて信号も交通量も少なくなる、快走路です。
時々ねずみ取りがいるようなので、スピードの出し過ぎには注意です。
吉良川町の古い町並み
室戸岬にかなり近いところで、何やら古い橋があるのが気になったので、寄り道してみました。
「重要伝統的建造物群保存地区」の大きな看板があり、町並みの案内図もありました。
台風銀座の室戸岬のほぼ先端に、古いながらこれだけ大きな町があるとは驚きました。
知識がないのでどういう町なのかまではわかりませんでしたが、割と大きな風格のある家が多かったです。
後で調べると、吉良町は備長炭で栄えた町とのことです。
室戸岬の辺りで作られた備長炭は品質が良いとのことです。
火力が強く長持ちする土佐備長炭は、うなぎ専門店や料亭などで使用されており、品質の良さが認められている。高温で焼いた不純物のない土佐備長炭は、食材ににおい移りがしない利点もある。
以下引用元リンク
道の駅 キラメッセ室戸
この道の駅は海のそばにあり、特産品売り場・くじら博物館・レストランと複数の建物があります。
くじらのイラスト入りのトートバッグとカードケースとミニポーチを買いました。
「室戸のキンメマップ」というキンメ丼を食べられる店が紹介されていました。
室戸スカイライン
室戸岬のほぼ先端に行くと、何やら傾斜のキツそうな道が見えて気になったので、登ってみました。
この道は「室戸スカイライン」という有名な道でした。
室戸岬の山頂までいくと駐車場と展望台がありました。
駐車場には人間慣れした猫がくつろいでいました。
展望台からも絶景ですが、展望台までの行き帰りの傾斜越しの遠景が素晴らしい!
バイクの運転中は写真が撮れないので、以下は傾斜を上がったところの駐車場から撮った写真ですが、傾斜越しの円形の雰囲気はわかるでしょうか?
室戸岬の先端を散策
室戸岬では、まずは定番の中岡慎太郎の像を見ました。
そのあと、海岸に遊歩道の看板が見えたので、そちらに向かって散歩してみました。
遊歩道から、中岡慎太郎の像と室戸岬山頂を眺めてみました。
この日は天気が良く風もあまりなかったのですが、それでも室戸岬の荒々しさは岩を見るとよくわかります。
以下は動画です。
看板に「しましまの地層」とあったので見てみました。
ミルフィーユのような、パイの生地ような、そんな感じです。
帰りぎわに、中岡慎太郎の横にくじらの像があるので、説明プレートを読んでみました。
観光モニュメント「風見鯨」
このモニュメントは、室戸岬沖でよく見られるマッコウ鯨を黒ミカゲ石で製作し、その下には鯨の尻尾のデザインの白ミカゲ石を配置しています。
黒ミカゲ石のマッコウ鯨は、風速5~6mの風でゆっくりと風上を向く風見鯨の仕掛けになっています
室戸岬の周辺には、この他にも「御厨人窟・神明窟(空海が居住・修行した岩)」「室戸世界ジオパークセンター」「室戸廃校水族館」といった見どころが沢山です。
今回は時間が押していたのでスルーしましたが、本来なら近くに泊まって丸一日使ってもいいぐらいだと思いました。
土佐浜街道で室戸岬から北へ
室戸岬を後にして、国道55号を徳島方面に進みます。
相変わらず、海がよく見えて信号も交通量も少なくない、快走路です。
なんとも贅沢なことをしている気分になってしまいます。
途中に、日本全国にいくつあるかわからない「夫婦岩」があるので寄ってみました。
「鹿岡の夫婦岩」という名前でした。
夫婦岩というものの、他に2つの岩があって、全部で4つの岩がありました。
道の駅 宍喰温泉
この道の駅は、滞在型リゾートホテル・温泉・お土産屋が一体となったタイプです。
ここでは、知る人ぞ知る「阿佐海岸鉄道」の「DMV(デュアル・モード・ビークル)」の車両が停まっていて、ちょうど乗客が乗り込むところでした。
これは何かというと、線路と道路の両方が走れる車両です。
後ろから見ると、車輪が上に上がっているのが分かります。
DMVについては、以下に詳しい説明があります。
このページの説明によると、この日見た車両は赤色だったので、「DMV-3号 阿佐海岸維新」です。
また、鉄道部分と道路部分の両方を体験するには、「宍喰駅」-「甲浦駅」-「海の駅東洋町」の区間、大人400円となります。(上記リンクの路線図と運賃表を参照)
さらに、「甲浦駅」ではモードチェンジが間近で見学できるそうです。(以下の公式サイトの情報より)
道の駅 日和佐
ここでは足湯がありましたが、コロナ対策で閉館中でした。
ここtはNHK朝ドラ「ウェルかめ」の舞台で、砂浜にウミガメが産卵に来るそうです。
道の駅 もみじ川温泉
かなりの山奥にあり、夕方近くなっていたので、スタンプ押しだけで後にしました。
道の駅 わじき
閉館時間が迫っていたので、閉館10分前にギリギリセーフでした。
うどんののぼりが目立っていました。
道の駅 鷲の里
ここは、「太龍寺ロープウエイ」の駅に併設されています。(というか、普通にロープウエイの駅です)
太龍寺は四国八十八ヶ所の札所なので、お遍路さんの利用が多そうです。
というか、四国の道の駅は四国八十八ヶ所と、かなりの部分かぶっています。
バイクで国道55号を走っていると、歩きお遍路さんを何人も見かけます。
【3日目 阿南(徳島県)〜倉敷(岡山県)】
道の駅 久方の郷なかがわ
こじんまりとした道の駅ですが、「89番 野球寺」と書かれたオブジェや、野球選手の手形がありました。
ここ阿南市は、プロ野球選手が多数出身地としているそうです。
道の駅 ひなの里かつうら
ここは、山の中にあるのんびりした雰囲気の道の駅です。
お持ち帰り自由の巾着とみかんが置かれていました。
ちょうど小さなポーチが欲しかったので、巾着を1つもらって行きました。
道の駅 温泉の里神山
ここの道の駅は、多分四国の中で一番山奥にあるのではないでしょうか?
見渡す限りの山の緑が鮮やかで綺麗でした。
余談になりますが、四国山地では山の上の方に民家があるのをよく見かけます。
自分が住んでいる中国地方では見られない光景なので、あそこに住んでいる人は買い物や学校はどうしているんだろう?、と見るたびに思ってしまいます。
国道193号 倉羅峠(経ノ坂峠)の酷道区間で大苦戦
ここに載せている写真は、比較的安全な場所にバイクを停めて撮影しました。
傾斜が15度前後あり、ヘアピンカーブ、路面の荒れ、道幅が1車線ないぐらい、といった厳しい条件が何キロも続きます。
スーパーカブのような小回りのきくバイクでもこれだけしんどいので、小回りがきかない中型バイク、エンジンブレーキの効かないスクーター、幅があるクルマでは近づくべきではありません。
ちなみに、この峠を通過する間、対向車線のバイク・クルマは1台もありませんでした。
ナビで見るとありがちな山道のヘアピンですが、ナビでは道幅や傾斜は出ませんからねぇ。
高松港〜フェリー〜宇野港
来た時と逆方向に帰るだけなので、特別追記することはありません。
ただし、直島では国際芸術祭が開かれていたので、「こんな小さな島に、これだけの観光客が来るのか!」と驚くほど混雑していました。
まとめ
四国、特に高知県・徳島県南部・愛媛県南部は距離的に行きにくい場所ですが、観光地化されていない大自然や新鮮な海鮮や野菜にあふれています。
一回、行き帰りも含めて4-5日かそれ以上のスケジュールでゆっくりと観光して貰えば、魅力に気がついて「また行きたい!」と必ず思うはずです。
旅の計画には、書籍「ツーリングマップル」+アプリ「ツーリングサポーター」+ネット検索を活用しました。
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